2018年06月03日

追悼記事の掲載

梅雨入り間近となりました。

週刊金曜日6月1日発行号に、当会代表 舛田妙子さんの追悼特集(6ページ)が掲載されました。

追悼特集の取材に際し、ご協力頂いた利用者のみなさんに、
本誌墨字本の他、特集記事と関連記事の音訳、昨年9月29日号の「テープ版読者会事務局から」、これは舛田妙子さんの最後の肉声です、を再収録したCDを進呈致しました。

このCDは無料です。ご希望の方がいらっしゃいましたら、当会までご連絡下さい。郵送致します。
収録時間は約45分です。

久し振りの投稿ですが、よろしくどうぞ〜。

矢部信博
posted by tapeban at 21:39| Comment(0) | 日記

2017年09月28日

テープ版読者会事務局から

秋分が過ぎ、キンモクセイが香り出しました。
週刊金曜日CD版9月22日号より、「テープ版読者会事務局から」を転載致します。

テープ版読者会 事務局から 利用者へのお便りコーナーです。
今週担当の矢部信博です。
秋分が過ぎ、暑かった季節も終わりでしょうか。このコーナーの私の担当もひと区切りとなりました。今月になり、みなさんより、激励やアドバイスの電話やメールを頂きました、ありがとうございます。アドバイスや提案につきましては、後日、まとめて週刊金曜日に提出しようと思います。
私がこのテープ版読者会に参加したのは、発足の記事が週刊金曜日に掲載された後ですから、半年くらい経った頃だったと思います。初めのころの仕事は、もっぱら、助成金の申請でした。最初の助成金で購入したのは、ソニーの2000Tというカセットデッキ7台でした。当時は音訳者にカセットデッキを貸し出しテープ録音することが主流で、リモコン操作の勉強会も開催していました。週刊金曜日を90分テープ4巻に収録するのですから、かなり詰めた音源でした。それを東京都豊島区中央図書館ひかり文庫に持ち込み、全国に貸し出されていました。その頃からの利用者の方もいらっしゃいますよね。
数年経過し、パソコンによる録音を開始しCD版の製作を始め10余年、週刊誌ですから、音訳の巧さよりは、早さと正確さに重点を置き、製作を続けてきましたが、常に音訳者が不足の状況で、東京都内、近県の音訳グループ、大学のサークルや図書館に代表の舛田妙子さんと勧誘に回ったり、カルチャースクールの音訳講座で説明会を開催したりしたのが、つい先ごろのようです。
舛田さんは「視覚障害者のことを考えて音訳する」という理念がぶれないので、新人やベテランを問わず、厳しい校正があり、そばにいてハラハラもしましたが、今、残っている音訳者はその辺、理解し楽しんで参加して来られたと思っています。ただ、その反面、正味二日で担当記事を読み上げるのには、音訳者にも時間や環境に制約が掛かります。自分の音訳に納得されない方は離れて行きました。
私たちは、いつも、CD版を待っている方々がいるから読む、と使命感を持ち製作してきました。その使命感のせいで、無理をし続けてきた音訳者も少なからずいます。この度の休刊後、再開した場合、果たしてどのくらいの音訳者が戻って下さるかは、正直、分かりません。
当会の定期総会は13回を重ねました。毎回、チャレンジすることで前に進んできたつもりです。出版業界、音訳業界に対する提案や意見は尽きません。でも、それらの業界を動かすのは、結局のところ、当事者であるみなさんのパワーだと思います。
みなさんがいたから、私たちは頑張り続けられたと思います。これからは、もっともっと声を上げて下さいね。以上で、テープ版読者会事務局からを終わります。
posted by tapeban at 19:10| Comment(0) | 日記

2017年09月16日

「多角多面」を転載します

週刊金曜日発行人 北村肇さんのコラムに音訳版のことが載りました、以下に全文掲載致します。
矢部信博

〈北村肇の「多角多面」333〉
◆音訳版に感謝しつつ◆

 文章を書くときに気をつけているのはリズムだ。流れといってもいい。音楽と同じで、リズムが崩れると心地よさがなくなる。だれに教わったか忘れたが「音読をしてみるといい」といわれ、時折、やってみる。なるほど、目で追っているときには気付かなかった欠陥にはっとすることがある。

 このコラムは有料メルマガ向けに書いているのだが、実はもう一つ別の媒体にも提供している。本誌の音訳版だ。文字が見えない、あるいは見えにくい方々を主な対象に、「テープ版読者会」がボランティアで作成している。十数年前、現代表の舛田妙子さんが弊社を訪れ、「情報格差は問題だ。『金曜日』は読むだけではなく『聞く』雑誌にしてほしい」と力説された。後日、笑い話として「まるで押しつけ販売だ」とちゃかしたりしたが、説得力があったし、何より舛田さんの熱意と迫力に感じ入った。

 事務所を借り、ボランティアの音訳スタッフを集め、週に2日はほとんど徹夜というハードな作業。途中から矢部信博さんという力強い相棒を得たが、まさに激務。二人の努力には頭が下がった。こちらもがんばらなくてはと、読みやすくリズムの崩れない文章つくりに腐心した。いや、勉強させていただいたというほうが的確だろう。

 その音訳版が今月限りで休止となる。舛田さんの体調が思わしくなく、継続が困難になってしまった。残念至極だが、いまは感謝の言葉を贈るしかない。

 リズムとともに、私が文章で注意を払うのは「よって立つところ」だ。言い換えれば、「だれのために、何のために書くのか」である。報道機関に携わって40年以上、いつも自分に言い聞かせてきた。「強い者と弱い者がいたら、まずは弱い者の立場に身を置く」と。「何のために」の答えは「平和で差別のない社会にする」であり、それには「弱い者の立場に身を置く」ことが欠かせない。

 人はだれでも強者であり弱者だ。自分の強いところは弱い人のために役立てる。逆に弱いところは強い人の力を借りる。これがうまくまわれば、社会から差別は消えていくと信じる。だが、いまのこの国をみると、統治権力者や大企業といった強者が、弱者を踏みにじり続けている。彼ら/彼女らは、権威を振りかざすのは自らの魂が弱い証拠だということに気づいていない。真のやさしさがわかっていないのだ。そんななかで、やさしさを具現化していた媒体がなくなるのはさびしい。でも、一粒の麦は地に落ちてまた新しい命を生み出す。理想が消えることはない。だから、人間はすばらしい。 (2017/9/15)
posted by tapeban at 19:24| Comment(0) | 日記